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  • 執筆者の写真池永敏之

マンション管理組合の特徴とその運営

更新日:2022年8月10日


 私は築43年、174戸、人口約400人の分譲住宅に26年間住んでいる。管理組合の役員は輪番制となっており、昨年度は順番により私が理事を務めた。この経験から、管理組合のような生活共同体でどのようにリーダーシップを発揮していくべきかを考えてみたい。これは、自治会やPTAなどの組織にも当てはまると思う。


 管理組合は「共同利益の増進」を目的として、区分所有法等の法律と組合員の3/4以上の賛成で作成された「規約」に基づき、総会決議事項を組合員から付託を受けた理事会が執行するものだ。したがって、リーダーは「規約」に基づいて意思決定することが必須となる。「規約」に則って行った行為に対して、組合員から不満や反対意見が出た場合は、「理事会は現行規約に基づいて業務を執行しています」「あなたのお考えが正しいと思うなら、あなたご自身で規約を変えるよう組合員に働きかけてみてはいかがですか」と返せば済むことになる。このためリーダーは「規約」を熟知しておくことが重要である。


 管理組合は理事長、副理事長、総務理事といった役職が規約で決められている。しかし生活共同体である管理組合は、リーダーの持つ「情報量」が他を圧倒しており、判断力や折衝・説得力、実行力に優れていることが人を動かすための条件となる。収益が目的の会社は、給与の支給という生殺与奪権や人事権を背景として上司が部下を動かすのと大きな違いがある。


 人は10人10色、様々な生活スタイルを持っており、気になる点も人によって異なる。例えば樹木の場合、高層階の住民にとっては自然あふれるよい眺望となるが、1階や2階の住民は日照不足や落ち葉被害を訴えることがある。このような場合は、大多数の組合員が納得すると思われる解決策を検討すべきである。本件では、8名の住民からなる植栽専門委員会を設置し、植栽の委託業者からのヒアリングや住民アンケートを行い、報告書を理事会に提出してもらい、これに基づき伐採を決定した。


 組合員への広報物の中に本人の同意を得ずに個人を特定する情報を掲載し、個人情報保護法の23条に違反するとのクレームを受け、謝罪文を書いたこともある。このときは個人情報保護委員会に電話相談したが、相手の方はていねいに受け答えしてくれた。難解な案件や素人の判断で進めるとこじれそうな案件は、まず、専門家に聞いてみることだ。


 総会に出席した組合員から、議事録に重要な発言が抜けているので修正して欲しいとの要望書が届いた。規約によれば、総会の議事録はテープ起こしをして発言の全てを記載するのではなく、作成者の判断で「議事の経過の要領及びその結果」を記載することとなっている。このため議長の作成した議事録は有効と判断して修正せず、録音テープを確認したところ組合員の指摘した発言を確認したので、組合員からの要望書を議事録と一緒に綴ることにした。


 管理組合は規約を備えていることから、会社と同じくフォーマルな組織といえるが、一方が「人的結合体」であり、もう一方が「資本的結合体」であることに大きな違いがある。「人的結合」が強い隣近所とのお付き合いや友人同士、職場の同期会などは、互いを律するための明文化された規約がないため、それぞれの関係性がより重要になる。


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