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  • 執筆者の写真池永敏之

初めての選挙演説

更新日:2022年7月8日


 中学2年のとき、私は友達におだてられ、面白半分で生徒会の副会長に立候補しました。応援演説はテニス部の先輩が、これも面白半分で引き受けてくれました。生徒会と言えば、文武両道で他の模範となる清廉潔白な生徒たちというイメージですが、私は真逆の存在です。私を良く知る人、特に担任の先生はびっくりしたに違いありません。


 友達とのちょっとした会話からの勢いで立候補したものの、そんな器でない自分が200人余の前で演説することを考えると不安になり、引き返したい気持ちにかられました。ひょっとしたら先生が止めてくれるかも、との期待もむなしく選挙の手続きは厳かに進められ、大した準備もしないまま、演説の日を迎えました。


 演説は全校生徒が校庭に集合し、朝礼で使う演台の上で生徒を見下ろす形で行います。こうなったらやるしかありません。劣等生の自分が票を集めるには、面白い奴だと印象付ける以外にないと腹をくくりました。幸い、先に応援演説をした先輩はお調子者で、みんなの笑いを誘い、ムードを作ってくれています。演台の上は想像以上に高く、全体が見下ろせるので、偉い人になったような錯覚に陥り、チビであることを逆手に「山椒は小粒でピリリと辛い」とか何とか言ってその場を沸かせて降壇しました。


 結果は、良識ある生徒たちの公正な判断により、無事落選となりました。先生方はホッとしたことと思います。


(「独身先生の結婚観」へ続く)


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