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執筆者の写真池永敏之

受験競争

更新日:2022年8月10日


 私が中学生の頃は、1学期と2学期の中間と期末に2回ずつ、そして3学期に1回、計5回の校内テストがありました。校内テストは教科担任が出題・採点する試験です。これに加え、模擬試験会社の早稲田進学会による「早進テスト」が5月、7月、10月、12月、2月に、進学研究会による「進研テスト」が6月と11月にあり、テストのない月は1月、4月、8月、9月だけという有様でした。模擬試験会社が行う試験は標準学力テスト(アチーブメントテスト)と呼ばれ、偏差値が算出されて校外の生徒との比較ができました。念のため申し上げますが、私の中学校は公立校です。


 校内テストの結果は廊下に張り出され、氏名と学年順位がその都度公表されます。全学年は約200名ですが、私の最高順位は100番で、2ケタには届きませんでした。結果が出ると、氏名と順位を書いた模造紙を先生が廊下の掲示板に貼るのですが、それを素早く見つけて確認するのが成績優秀者たちです。彼ら、彼女らは○○高校から△△大学、さらに✕✕職というように将来の目標をしっかり持っていて、受験競争の中に積極的に身を投じており、試験はスポーツ選手が記録に挑戦するのと同じで、優秀な生徒ほど高みを目指し、切磋琢磨していました。一方の私には将来の夢や目標が何もなく、その時点で戦線を離れ、戦わずして負けているも同然でした。


 私は決して勉強嫌いや怠け者ではないのですが、授業についていけないことが多く、特に数学は全くと言っていいほどダメでした。四則演算までは何とか理解できたのですが、小学校高学年から分数や小数が出てくると、全くわからなくなりました。そこにもってきて中学では正の数、負の数が加わり、正の数✕負の数=マイナス、負の数✕負の数=プラスの意味がわからず、食べ物を無理やり詰め込まれ、消化不良を起こしているようで、数学の時間は苦痛でしかありませんでした。5月の「早進テスト」の成績は最悪で、学年で181位まで下がり、数学は初めて0点を取りました。



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